RCIを用いたFX手法では3本の手法が有名ですね。
生徒さんにこれまでのRCIの利用経験を尋ねると
「3本のRCIなら使用した事があります」
をお聞かせいただく事が多いです。
FXは3本のRCIで勝てるのか
レクチャー受講前の方に8本ものRCIを読み取れるか不安です、というお声をいただくことがあります。
どうしてご不安なのかをお尋ねすると、
「3本RCI手法でも勝てなかったのに、8本も読み取れない・・・」
というご回答をいただく方が多いように思います。
「FXは3本のRCI手法でも勝てるのか?」
わたしも8本のRCI手法を構築していく過程において、3本のRCIでFXを研鑽していた時期もほんの少しありましたが(他の方の手法ではなく独自手法)、この問いにわたしの立場からお答えするとすれば、3本だから勝てない(情報が足りない)とお答えします。
上記は決して3本によるRCIチャート分析が機能しないと言っているわけではありません。
8本RCI-FX手法はトレードに至る工程のほぼ全てをRCIで判断しますが、3本のRCIではその全工程を担うことは到底不可能であると言えます。
どういうことか、ここからは実例を見ていきましょう。
3本RCIの使い方と8本RCI-FX手法の比較
3本RCIの設定値
よく紹介されている3本RCIの設定値は
9/26/52
ですね。
これは世界で最も有名なRCIインジケーターのデフォルト設定値でもあります。
ですのでこれを基準に3本RCIと8本RCIの分析の違いを見ていきます。
※以降の画像内のポイントは上記のようにご覧ください
3本のRCIが同じ向きに揃ったらエントリー
紫破線は3本のRCIの向きが揃ったらエントリーとした時のエントリーポイントを示し、黄色点線は8本RCI-FX手法によるチャート分析でのエントリーとなります。
3本の場合、トレード回数は多いのですが、向きが揃ったからといってエントリーしていると、高値掴み/安値掴みも多くなり、安定しない事がおわかりいただけると思います。
3本のRCIが買われすぎ/売られすぎゾーンに入ったらエントリー
3本のRCI手法を解説しているWEBサイトでこれを平然と勧めているページを見たときが最も驚きました。
RCI分析において最もやってはいけない危険な使用方法です。
そもそもRCIというオシレーターは買われすぎや売られすぎの判断を得意とするインジケーターではありません。
RCIとは定められた範囲の中で計算式に従って曲線で表現されたものですが、その実は天井知らず底知らずです。
つまり上限や下限は無い、という性質を持っています。(それがいわゆる張り付きとして表現されているだけ)
にも関わらず
「3本が買われすぎゾーンにいるから売る」
「3本が売られすぎゾーンにいるから買う」
これがどれほど危険な事か・・・画像で見てみます。
RCI3本が-80ゾーンに入ったら買う、というルールを採用した場合、8本RCI手法は黄色点線で売りエントリーする中、紫破線では3本が売られすぎゾーンに入ったから、ここで買いエントリーとなり、見事に踏み上げられてしまいます。
もしストップロスを設定していなかったら・・・大きな損失を被る事になります。
次の画像はもっと象徴的なシーンです。
3本のRCIが80ゾーンに入ったら売る、というルールでトレードしていた場合、4度のトレードで大きく担がれてしまい、数100pipsもの損失を計上することになります。
こういった時はメンタルも乱れがちとなり、正常な判断をできる状態ではなくなり、トレードも雑になります。
下手なロットや資金管理でナンピンやリベンジトレードを打っていたなら口座資金を全て溶かしてしまう可能性が高いでしょう。
8本RCI-FX手法によるテクニカル分析では、この場面は黄色点線を全て買いエントリーで乗り込んでいきます。
トレンドフォローをターゲットとした手法であるため、このような相場は最も得意とする場面となります。
複数本のRCIを使ったFXの勝ち方とは
FXはまずは取りに行く場面を限定する必要があります。
一つのテクニカル分析で順張りも逆張りもすべての場面を取ることはできません。
それゆえEAや自動売買は爆発的に勝つ事は不可能です。
トレンドフォローを取るのであれば、
・トレンドの発生
・押し戻りの発生
この2つの前提があって、トレンドをフォローして大きく伸びる場面を狙える事になりますよね。
そのため、この2つが発生しているかどうかを見極める必要があるのです。
3本だけでこれらの分析を全てまかない、精密なエントリー分析を行うには本数が足りず、マルチタイムフレームによる分析やその他のインジケーターによるテクニカル分析が必要となるでしょう。
8本RCI-FX手法のロジック①はトレンドフォローに特化した手法ですが、エントリーの際は8本のRCIをフル活用して、
トレンドの発生を判断するAのRCI、
押し戻りの確認をBのRCIで確認し、
逆行しにくいタイミングをCのRCIで計りエントリー
このようにそれぞれの役割を担うRCIを明確に分割して順番に分析を行います。
8本のRCI全てを同時進行で読み取るという複雑な確認作業は必要としません。
もちろんマルチタイムフレーム分析のように、何枚ものチャートを並べて、あっちこっちへとチャートを動きながらの分析でもありません。(わたし自身マルチタイムフレーム分析がとても苦手なためです笑)
まとめ
トレンドフォローを取るには
この一連の流れを、
わたしがお教えしている8本RCI-FX手法はこの工程のほぼ全てをRCIによる読み取りのみで行うため、8本のRCIが必要となります。
したがって、3本のRCIでトレードを行うのであれば、上記工程の一部を担わせる、というのが3本RCIの正しい使用方法と言えるでしょう。